ウッドデッキの構造から基礎工事まで施工のポイントを紹介 ウッドデッキの基礎作り
ウッドデッキの基礎について理解し、DIYをスムーズに始められるよう基本的なウッドデッキの構造、天然木材でつくる基礎を例に基礎石工事の施工方法を紹介しています。
ウッドデッキ基礎の
構造と工法の種類ウッドデッキ作りの前に基本的な
構造や役割を知っておこう!
基礎(土台)の基本構造
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ウッドデッキの基礎は、基礎石(束石)・束柱・根太・根がらみ・大引き材などで構成され、基本は基礎石→束→大引き→根太→床板の順で下(地面)から上方向へ施工していきます。
基礎部材に使われる材料は、天然木ウッドデッキの場合は同じ樹種の木材で作られることが多く、人工木ウッドデッキの場合はアルミ製や鋼製部材で作るのが一般的です。近年では、施工性・耐久性を考慮して天然木デッキ材の基礎にアルミ根太などが使われる事例も増えています。
各構成部材の名称と役割
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各部材には、それぞれウッドデッキを支えるための重要な役割があります。
【基礎石】デッキ床材を支える束柱の下に据えるコンクリートの部材のこと。束石(つかいし)ともいいます。
【束柱】基礎石の上に乗る柱となる部材のこと。大引き材(または根太材)の間にありデッキの重量を支える重要な基礎部分です。
【大引き】根太を受けて支える部材で根太よりも太く丈夫なものを使い、根太に対して垂直に張られます。
【根太】大引きの上、床板のすぐ下にあり床板と直接ビスで固定される部材で、床板に対して垂直に張られます。
【根がらみ】束(床束、小屋束)同士を連結させて動かないようにし揺れや歪みを防ぐための長板材。
工法の種類
ウッドデッキの工法には、大きく分けてDIY向けの「サンドイッチ工法」と、プロ施工でも多く使われている「大引き工法」があります。人工木ウッドデッキの基礎に多い鋼製根太やアルミ根太を使って基礎を作る方法もあり、大引きを設置しないシンプルな「シングル工法」と、プロの現場で採用されることが多い「クロス工法」があります。
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天然木材で基礎を作る場合
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サンドイッチ工法
2本の根太材で束柱を挟んで固定し、その上に床板を張る方法。根太で水平を取れば良いので天然木ウッドデッキDIY初心者に人気の方法です。
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大引き工法
束の上に大引きを乗せて、その上に床板を張る方法。ハードウッドの施工に多くみられます。基礎石から水平であることが重要なためプロ向きともいえます。
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鋼製・アルミ製の部材を使う場合
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シングル工法
束の上に根太材のみで下地をつくり、その上に床板を張るシンプルな構造。床面積が小さいサイズや、高さのない低いデッキに向いています。
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クロス工法
束の上に大引き材と根太材を直交させて組むプロの現場でも馴染みのある工法。ダブル工法とも呼ばれます。シングル工法よりも束の数が少なく済みます。
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基礎の設置方法の違い基礎の作り方は地の状況によって変わります。
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地面が「土」の場合
ウッドデッキを設置する地面が土の場合、そのままではデッキが安定せず沈み込みの原因となるため、基礎石またはコンクリート打設が必要になります。その上に、束材を設置してウッドデッキを施工できます。土の場合、根太材を直置きして施工することはできません。
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地面が「コンクリート・タイル」の場合
ウッドデッキを設置する地面がコンクリートや土間タイルの場合、すでに基礎が平らでしっかりしているため基礎石は不要です。また、根太材の直置きが可能なので、ベランダなどの低いウッドデッキを施工することができます。
このページでは、ウッドデッキを設置する地面が「土」の場合の基礎工事の流れと
天然木材でつくるDIY向け根太組みを例にした束・根太の設置方法を解説しています。
基礎工事の流れウッドデッキ基礎づくりのポイント!
基礎作りの工程は
大きく分けて3ステップ
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基礎を作る工程には大きく分けて、(1)地面を掘って砕石を入れて地盤固めをする「割栗地業」、(2)その上に基礎石を設置する「基礎工事」、(3)束柱・根太を組んでいく「土台作り」の3つに分けられます。
ウッドデッキ設置場所の地面が柔らかい場合は、最初に地盤固めが必要です。その際にタンパー(土を突き固める機械)が必要になりますが、枕木などでも代用できます。
地面がコンクリートなど硬い場合は、基礎石を置くだけでもOKです。必要に応じて基礎石をモルタルで固めるとより安定します。
基礎作りで注意すべき
重要なポイントは?
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Point(1)
基礎石を水平に設置すること。束石が水平でないと、束柱が傾いてしまい垂直に立たないので、水平器を使って確認が必要です。
Point(2)基礎石の高さを合わせること。フェンス支柱として束柱を伸ばした場合、高さが合ってないと見た目が悪くなってしまいます。
Point(3)基礎石は、建物に対して平行、垂直の位置に設置すること。ずれているとデッキの形が正確な長方形になりません。
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どんな基礎石を準備したらいいの?
基礎石とは、デッキ全体を支える束柱の下に据えるコンクリート製の土台のことで、ホームセンターで束石などの名前で売られています。
束柱が木材の場合、羽子板付きタイプのものが施工しやすく便利です。また、「ピンコロ石」も基礎石としておすすめです。
作るデッキの高さが低く基礎石を置けない場合は「コンクリート平板」を使用してもOKですが、薄いため重量のある大きめのウッドデッキには向いていません。
【地面が土の場合】の基礎工事ウッドデッキ基礎の作り方
地面を掘って突き固める
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堀り下げる
基礎石を設置する場所を、大きめのシャベルなどで20cmほど掘り下げて突き固めます。
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石を入れる
掘り下げた穴に割栗石(玉砂利)を50cmほどの深さで敷き込みます。砕石で代用してもOKです。
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突き固める
タンパーで突き固めます。石が互いに食い込むことで丈夫な地盤になります。(さらに細かい砂利を上から足すとより効果的です。)
基礎石を設置する
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均しモルタルを入れる
軽く練ったモルタル(パサパサな状態でOK)を敷きます。
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基礎石を設置する
基礎石を置き、押さえながら水平と高さを合わせていきます。調整後に水をかけてモルタルを固めます。
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土を戻して完了
最後に掘り出した土を戻します。モルタルを入れずに土だけで固定してもOK。モルタルで固めるとより強固になり安定します。
基礎石に束柱・根太を取り付ける
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デッキの土台部分を組む
基礎石の設置が完了したら、いよいよウッドデッキの土台となる束柱・根太の設置です。
束柱は、基礎石から根太上端までの高さを基準に切り出し、基礎石の上に垂直に置きます。羽子板付き束石と束柱をビスでしっかり固定しましょう。この時、束柱がすべて垂直であるか水平器などを使って確認します。
根太材は、束柱にビスで固定します。上に床板を張るので束柱の高さが根太上端より5~10mm低くなるように設置しましょう。
プラン図面どおりに全ての基礎石、束柱、根太を設置できたらウッドデッキの基礎(土台)の完成です。スペースがある場合は先に根太を組んで設置場所に仮置きしてから、基礎石と束柱を根太に合わせて施工していく方法もDIYにおすすめです。
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