防草シート施工の不安点を解消!
防草シートのピンによる
配管破損の危険性について
防草シートを施工する際に、地中に埋っている水道管やガス管などを破損させてしまうケースがまれにあります。このページでは、埋設管を破損させないようにピンを打つコツや、ピンの選び方をご紹介します!
防草シートのピンにより
損傷の可能性がある
地中埋設管について
宅地内に埋まっている配管は主に3つ
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水道管
宅地内には、水道水を供給する給水管と、使用済みの水を排水する排水管があります。
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ガス管
道路に埋まっている本管から、住宅にガスをひきこむために地中にガス管が埋まっています。
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電気ケーブル
外部からの損傷を防いだり、地上の電線を無くすために、地中に電線が通っている場合が多くあります。
それぞれの埋設管の素材は?
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近年の埋設管はポリエチレン製が主流
以前は、ガス管や水道管には主に金属製のものが採用されていましたが、近年では、腐食に強く、耐震性に優れたポリエチレン製のものが使用されています。電線の地中埋設ケーブルも同様にポリエチレン製の管で保護されて埋まっているケースが多いです。
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防草シートの固定ピンで
損傷する可能性がある!地中埋設管は様々な圧力、腐食、地震に耐える必要があるため、高い強度で作られています。しかし、太くて先端の尖った固定ピンで強く打ちこまれると、管に損傷や穴が生じる可能性は十分にあります。
埋設管はどのくらいの深さに
埋まっている?
水道管
厚生労働省給水装置データベース「給水装置標準計画・施工方法」(※1)によると、給水管の埋設深さについて「敷地部分にあたっては0.3m以上を標準とすること。」とされています。
出典
(※1)厚生労働省給水装置データベース 「給水装置標準計画・施工方法」
ガス管
ガス管の埋設深さには、施工会社ごとに異なる基準があり、地域によっても差があります。基本的には深さ30cm以上が一般的であると考えられます。ガス管は水道管に比べて、損傷したときの危険性も高いため、埋設深さは慎重に確認する必要があります。ガス管の破損が不安な方はガス会社に確認するようにしましょう。
電気ケーブル
経済産業省の「電気設備の技術基準の解釈」(※2)によると、地中電線を電気ケーブルが傷付きやすい直接埋設式で埋設する場合、「車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所においては1.2m以上、その他の場所においては0.6m以上であること」とされています。
出典
(※2)経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」
限らないので注意!
一般的に、埋設管は深さ30cm以上の場所に埋まっていることがわかります。しかし、土地の形状や状態により浅い位置に埋設する場合やもあります。また、経年とともに、地盤面が低くなっている可能性もあります。そのため、防草シートを固定ピンで固定する場合は、地中に埋設管が埋まっている可能性も考慮して慎重に作業することが大切です。
埋設管を破損しないように
防草シートのピンを
打設するコツ!
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樹脂製の配管であっても、慎重に打ち込んでいる限り一発で穴が開くほど脆弱ではありません。注意深く打ち込み、途中で硬いものに当たる感覚があった場合は、無理に打ち込み続けずに、埋まっているものを確認することが重要です。
地中に
配管が埋まっているときの
防草シートのピンの選び方
配管の破損が不安な方は
プラスチック製の
固定ピンがおすすめ!
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配管の破損が不安な方はプラスチック製の固定ピン(プラピン)を選びましょう。プラスチック製の固定ピンは曲がりやすいため、万が一埋設管に当たっても破損させる可能性が低いです。デメリットとして、経年劣化が早いため、耐用年数の長い防草シートに使用した場合は、固定ピンの打ち直しが必要になります。また、柔らかいため硬い地面には刺さりにくいので注意が必要です。
地面が硬くてプラスチック製の
固定ピンが刺さらない場合は?
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硬い地面なら長さ15cmのピンでも
しっかりと固定できるプラスチック製のピンは、返しが付いているため、角型のピンではすぐに抜けてしまう柔らかい地面に使用されます。硬い地面の場合、固定ピンが抜けにくいので、長さ15cmの固定ピンでも比較的しっかりと固定することができます。実際の地面の硬さや、施工場所の風の強さ等により、ピンの抜けやすさは異なりますので、本数を増やすなどして調節してください。
こちらをチェック!
万が一、防草シートのピンで
埋設管を
破損させてしまった時は…?
水道管を破損させた場合
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水道管を破損させてしまったら、まず最初に止水栓を閉めましょう。止水栓を止めることで水漏れの被害を最小限に抑えることができます。止水栓は水道メーターの近くにある場合が多いです。可能であれば、タオルなどを破損箇所に巻き付け、テープで固定し、応急処置を施しましょう。応急処置ができたら、水道業者に連絡し、修理を依頼しましょう。
ガス管を破損させた場合
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ガス管を破損させてしまった場合も、水道管と同じように、タオルなどを破損箇所に巻き付け、テープで固定しましょう。そして、ガス栓を閉めてください。ガス管の破損は、火事の恐れもあるため、応急処置ができたら直ちにガス会社に連絡し、修理を依頼しましょう。
電気ケーブルを破損させた場合
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防草シートの固定ピンの打設によって、電気ケーブルそのものが破損する可能性はかなり低いでしょう。しかし、電気ケーブルを保護する管やカバーが損傷してしまう可能性はあります。そのまま放置してしまうと漏電する可能性があるため、電力会社に連絡をして、修理を依頼しましょう。