床材の施工に使用されている進化した両面テープとは?
現場のプロが使用する
工業用粘着テープ
「両面テープ」といえば、まず馴染みのある文房具をイメージしませんか?実は両面テープには様々な種類があり用途も幅広く使われています。中でも、各種銘板や精密部品などの接着、建築部材の仮固定、搬送用などに使われる工業用両面テープには、弱粘着タイプと強粘着タイプ、薄いものから厚めのタイプまで多種多様。ボンドの代わりとして十分な役割を発揮する床材固定用の両面テープもあり、その性能は耐熱性・耐候性・保持力などに優れ、建築現場でプロが使用できるほど進化しているんです。ここでは、某大手メーカーのフロア施工に使える両面粘着テープを取り上げ、それぞれの特長(性能データ)を参考に粘着強度を比較できます。
1.5mmうわばりフローリングeucaの施工に使用できる両面テープは、薄手の強粘着タイプです。不織布基材のアクリル系粘着剤で、0.15mmの薄さと耐熱性・保持力に優れているのが特徴です。凹凸のない平らな下地であれば、薄手タイプの粘着テープでOK!また、剥がす予定がない(原状回復を必要としない)場合は、強粘着タイプが使用できます。
販売終了いたしました。
よりよい製品をお届けするために、
現在新商品を開発中です。
ご不便お掛けしますが、
ご理解いただきますよう
お願い申し上げます。
下地の状況や床材に応じて、
最適な粘着テープを使用することで
ボンドに代わるものとして十分な
接着力&保持力を発揮してくれます!
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施工半年後の状態
春先に、うわばりeucaを既存フローリングの上に粘着テープで上貼りし、半年経った9月の様子です。
浮きやめくれ等は全く見られず、良好な状態を維持しています。粘着テープで貼ったとは思えないほどのキレイな仕上がりです。
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剥がしてみました!
どれほどしっかり接着されているのか確認するため、スクレーパーを差し込みハンマーで叩きながら剥がしていきました。手の力だけでは剥がすことができません。
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ボンドほどの接着力!
両面テープ(薄手の強粘着タイプ)で施工した場合、ボンドと同等の粘着強度があることがわかりました。ですので、一度貼ると剥がすのは大変な作業になります。
※部分張り替えをする場合は、ピールアップボンド施工がおすすめです。
※粘着ープ・ピールアップボンドの粘着剤の状態は
施工場所の温度変化により変動します。
場所によって剥がしやすい・剥がしにくいの差が
生じる場合がありますのでご注意ください。
粘着テープの種類は
工業用粘着テープ5種をピックアップ!
基材に不織布を使用した両面粘着テープです。
片面剥離紙タイプと両面剥離紙タイプがあります。
(※ここでは片面剥離紙をピックアップ)
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1.5mmうわばりフローリング euca 専用両面テープ
厚み:0.15mm
用途:銘板・各種部品の固定
特長:優れた耐熱性・保持力
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厚み:0.08mm
用途:封筒の封緘など一般事務用
特長:とても薄い
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基材にポリエチレンフォームを使用した
両面粘着テープです。
初期粘着力、対候性、耐久性に優れ、
幅広い分野で使用されています。
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床材固定用両面テープ
厚み:0.93mm
用途:自動車部品(エンブレム・ガードモールなど)・電子部材の固定
特長:優れた耐熱性・保持力・耐候性
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厚み:1.12mm
用途:自動車部品(タイヤバランサーなど)・電子部材の固定
特長:優れた初期接着力・耐久性
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基材に丈夫でしなやかなポリエステルフィルムを
使用した両面粘着テープです。
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パンチカーペット固定用
両面テープ厚み:0.075mm
用途:POP・ディスプレイの固定
特長:片面再剥離タイプ、のり残りが少ない
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粘着物性の特性値を比較
【薄手の強粘着タイプ】
【片面再剥離(ディファレンシャル)タイプ】
- ◆メーカー独自の試験法(試験環境:23℃、50%RH)
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・粘着力:各被着体に2kgゴムローラー1往復で圧着→30分後、24時間後に180°剥離、300mm/minにて測定。
・剪断力:被着体(SUS)に2kgゴムローラー3往復で圧着→20時間後、200mm/minにて測定。 - ◆JIS法
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JIS Z 0237 準拠 (2009年版)
※記載の数値は、実測による特性値であり性能や品質を保証するものではありません。
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ボンドを塗るのは技術面で慣れが必要なのでハードルが上がりがち。粘着テープはボンドよりコストは高くなりますが、ボンドを塗る手間を考慮すると、馴染みのある両面テープのように扱いやすく便利です。
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床用ボンドは、塗ってから貼り付け可能になるまで15~30分のオープンタイムをとり、時間内に貼り終える必要があります。粘着テープならいつでも貼れるので、時間を気にせず自分のペースで作業できます。
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施工にボンドを使用すると、床や壁など身の回りの汚れを気にしながら作業することになります。粘着テープなら、手や服に付いてしまう心配もなく、施工場所も汚れません。
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ボンドを使用すると、床面に残ったボンドを容器に戻したり、クシベラの洗浄など手間が多く、余ったボンドの保管や廃棄も大変です。粘着テープなら出るゴミが少なく後片付けが簡単です。
最適な使い方ができる!
※紹介した5種のうち、RESTAで取り扱っている
3種の違いを比較しています。
クッションフロアの固定に!
専用両面テープ
0.15mmと薄く段差ができない。
粘着保持力が高く、
ボンド施工と変わらない仕上がりを維持できる。
凹凸部分の固定や壁際固定に!
厚みがあるので凹凸をカバーできる。
コンクリ面にも対応できる粘着強度。
カーペットの仮固定など
床材面は強力に接着でき、
一方の下地面は弱粘着なので
剥がしやすく糊残りしにくい。
強粘着2種のうち、薄手/強粘着タイプの「うわばりフローリングeuca専用両面テープ」は、厚さ0.15mmと薄いため、薄型フローリングの上貼り施工に最適です。厚手/強粘着タイプの「床材固定用両面テープ」はクッションフロアの施工や、下地に不陸(厚み分が凹凸に対応)がある場合に適した両面テープです。どちらもボンド同等の保持力と強度があります。
また、両面の表と裏で粘着力が異なるディファレンシャルタイプ(中薄手/片面再剥離タイプ)は、片面が再剥離できるので、のちに剥がして原状に戻る必要のあるパンチカーペットの施工に最適です。
フロアタイル等の床材を
粘着テープで施工する場合の注意点
床材の固定は可能ですが、メーカー指定の施工方法とは異なるため、
施工不良(床材の浮きや目隙など)が起きないことを保証するものではありません。
ボンド施工を前提とした床材はメーカー指定の工法での施工をおすすめします。