水性ペンキの塗り方
壁紙の下地処理
壁紙の貼り替えではなく、壁紙の上から水性ペンキの塗り替えをDIYで施工される方が増えています。理由としては、壁紙を貼りかえるのに比べて簡単だからです。そんな時に問題になるのが、破れと汚れです。この2点を抑えるとともに壁紙の種類の確認を行いましょう。
壁紙の種類の確認
水性ペンキが塗りやすい壁紙と塗りにくい壁紙がある。
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塗りやすい壁紙
- ・一般的なビニールクロス
ビニールクロスには可塑剤と呼ばれる成分が入っています。この可塑剤はビニールクロスを長期にわたり、柔軟性を保持させるための成分です。一般的な水性塗料を塗ると、この可塑剤がペンキと反応し、ペンキがきれいに乾かないという不具合が生じます。このため、ビニールクロス対応の水性塗料を選択することが重要です。
- ・一般的なビニールクロス
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塗りにくい壁紙
- ・はっ水、防汚性クロス
(水性ペンキをはじくため) - ・布製クロス
(たくさんのペンキを吸い込むため) - ・紙製クロス
(水分を含んでやぶれてしまうことがあるため)
- ・はっ水、防汚性クロス

壁紙を見ても種類が分からない。。。という時は、目立たないところに少し塗ってみるのが一番わかりやすい判断方法です。
剥がれや破れた部分を補修する
水性ペンキが塗りやすい壁紙と塗りにくい壁紙がある。
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小さな穴と剥がれの補修
画鋲の穴や、小さな範囲の剥がれなどもペンキを塗った時には凸凹とした表面となって現れます。穴はコーキング剤を使用してふさぐことが出来ます。剥がれた壁紙はパテを使用して段差をなくしましょう。
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大きな穴の補修
下地のボードまで穴が開いてしまった時でも、補修用のリペア・プレートとパテを使用すれば、プロに依頼するよりも安く補修することが出来ます。特にペンキで仕上げるのであれば、継ぎ目はほとんどわからなくなるというメリットもあります。
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壁紙の凸凹柄を合わせるための補修
壁紙自体に立体的な凸凹のデザインがある場合、その部分だけパテ補修をしてしまうと部分的にまっ平らになるため、ペンキを塗っても違和感が残ります。そのため、補修用の壁紙を貼ることで似たような立体感を作り出します。剥がれかけた部分は、コーキング剤を接着剤代わりにしてくっつけることも出来ます。
汚れを落とす
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水性ペンキを塗るために除去しなければならない汚れは、油汚れとタバコによるヤニ汚れです。油は水をはじくため水性ペンキもはじいてしまいます。中性洗剤を用いて拭きあげるとよいでしょう。タバコのヤニ汚れは、水性ペンキをはじくとともに、ペンキが乾燥した後でもきれいに塗った塗膜の表面に汚れとなって現れてきます。洗剤を使用して洗浄する方法と、ヤニ止めシーラーという下地処理材を塗布して、ヤニを抑えることもできます。
土壁の場合
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壁紙ではありませんが、日本の家屋には土壁で仕上げた内装もあります。そのまま水性ペンキを塗ると、土の中の汚れの成分が塗膜の表面に現れるとともに、土壁とともにペンキも部分的にはがれてしまうことがあります。そのため、土壁を全て剥がしてしまうか、壁おさえ剤を下塗りすることにより水性ペンキを塗れるようになります。
