水性ペンキの塗り方プラスチックや樹脂の下地処理
プラスチックや樹脂にペンキを塗るときに気を付けるポイントはつるつるとした表面の密着性を良くすることと、素材の柔軟性によるペンキのワレです。この2点さえ気を付ければ水性ペンキをペイントすることが出来ます。
密着性の向上
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プラスチックには無塗装と塗装済みの2種類があります。どちらもやすりで削って足付けすることにより密着性を上げることが出来ます。また、プラスチック用のプライマーを使用することで無塗装のプラスチックの密着性を上げることが出来ます。
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STEP1
やすりで削る#180~240のやすりで傷をつけることにより密着性を上げることが出来ます。
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STEP2
きれいに拭く研いだ粉は固く絞った雑巾できれいに拭きあげましょう。運べるものであれば、水で流してもよいでしょう。
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STEP3
ペンキを塗る木材に塗るのと同様にペンキを塗ればOKです。下地処理が十分できていないと、きれいに塗ることが出来ません。
密着性の実験
やすりで傷をつけることにより密着性を上げた部分と下地処理を何もしなかったときのはがれやすさの違い。
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マスキングテープを貼って剥がすだけで、下地処理をしていない方は塗膜も剥がれてしまいました。
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指で強くこすっても、下地処理をきちんとしておけば剥がれることはありませんでした。
柔らかい樹脂に
ペンキは塗れない
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ビニールやゴムなどの柔らかい部分にはペンキを塗ることが出来ません。密着させてペイントしても下地が変形するとペンキの塗膜がその変化に耐えられず、ひび割れたり剥がれたりするためです。塗料が乾いたときの柔軟性は、塗料の種類によって変わります。ビニールに塗れる塗料もありますが、一般水性多用途塗料では不可能です。ではどのくらい柔らかい面に塗れるのでしょうか。
クッションフロアが
下地の柔軟性の限界
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水性ペンキNaviaを用いた実験です。一般的な塩ビ製のクッションフロアにペイントしています。下地処理は油分の処理だけを行いました。剥がれないようにするためには研磨またはプライマーの下地処理が必須です。塗って1週間が経過したときに下記の実験を行いました。ただし、この実験結果はクッションフロアの材質や表面の状態によって大きく左右されるため、もし施工を検討されているのであれば、目立たないところで試し塗りしてからの施工をお勧めします。もし、満足が行く結果が出なかった場合は中性洗剤と水で落とすことが出来ます。ただし、傷などに入り込んだペンキを落とすことは困難ですのでなるべく平坦なところで実験しましょう。
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100円玉で削る
100円玉で強く削っても、塗膜が剥離することはありませんでした。表面には跡が残ります。
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ドライバーで凹ませる
クッションフロアを強く押して変形させましたが、塗膜が剥離することはありませんでした。
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足で強い摩擦をかける
体重をかけてツイストを10秒間しましたが、塗膜が剥がれることはなく、スリッパにも塗料は付着しませんでした。
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