インターナショナルの船体船底塗料の お取扱上の注意事項
安全衛生上の注意
塗料製品に関する安全衛生注意事項の提供は法律上定められているため、製品ラベルには特定の欄が設けられています。けれども言葉づかいが法律に基づいているため、多くの場合理解困難です。製品に関する文献や製品ラベルに表示されているシンボルマークや言い回しをより判り易く説明しご理解していただくために、この章をお読みください。塗装作業をより安全なものにするための追加情報も更に記されています。塗装作業を始める前に必ずラベルをお読み下さい。塗料の缶には各々いくつかの警告シンボルマークと注意表示が記されており、使用上特に注意を払うべき点が明確に表示されています。それ以外に注意すべき一般的な安全事項は次に記します。製品をご使用中に万が一問題が生じた場合にご参考ください。
○人体の健康・安全
- ・飲食を避けること
- 塗料の保管場所あるいは使用場所では食品の調理やドリンクの用意または飲食をしないでください。万が一、間違って塗料を飲み込んでしまった場合は至急医療手当を受けてください。患者は動かさないでください。無理に嘔吐させないでください。
- ・吸引を避けること
- 塗料から揮発する溶解成分または研摩作業で出る粉塵を換気を良くして吸わないようにしてください。換気整備が十分でない場合(または製品ラベルの表記に注意があるような場合)は、呼吸器系統を保護する適切な防護マスクの着用が必要です。古い防汚塗料を剥がす際はカートリッジタイプのマスクを着用してください。防汚塗料は絶対に焼いたりトライサンドペーパーで研摩しないでください。有害性の煙霧や粉塵が発生する可能性があります。換気の悪い場所では送気マスクあるいは有機性煙霧フィルター付きのカートリッジ防塵マスクを着用してください。有機溶剤煙霧は空気より重いため、吸引するとめまいや酒酔い感覚あるいは頭痛を催し、虚脱に陥る場合もあります。ラベルの注意をよく読み必ず適切な防護装具を着用するようにしてください。スプレー塗装を使用する場合は更に危険性が高まります。スプレー煙霧はいかなる状況においても絶対に吸引しないでください。ラベルの注意をよく読み必ず適切な防護装具を着用してください。通常は送気マスクが(着用者に新鮮な空気が送られるため)最適とされています。
- ・目に触れないようにする
- 塗装作業の際(特に塗料が目や顔に飛び散る危険がある場合)は目を保護する装具を着用する必要があります。作業用ゴーグルや保護メガネはホームセンターやDIYショップで安く手軽に入手することができますので着用する価値があります。お客さまの国/地域の規定に従った保護メガネを着用してください。万が一目に塗料が入ってしまった場合は、まぶたを開いたまま清潔な水で最低15分間目を洗い、医療手当を受けてください。
- ・皮膚との接触を避ける
- 塗料が皮膚に触れると炎症を起こす可能性があるため、どんな製品でも取り扱う際には皮膚を保護する手袋や防護服の着用が必要です。胴体や手足全体を保護するオーバーオール作業服を着用してください。ノンオイル性の防壁タイプのクリームを顔に塗ることも可能ですが、ワセリン(鉱油)は(塗料の人体吸収を促すため)絶対に使用しないでください。指輪や腕時計は塗料の微粒子が付着し皮膚に触れるため、必ず作業開始前に外してください。皮膚に付いてしまった塗料は温水と石鹸あるいは是認されたクレンザーを使って落としてください。洗浄後はスキンコンディショナーをつけてください。皮膚の洗浄に絶対に溶剤やシンナーを使わないでください。
●火事や爆発・危険
ほとんどの塗料は有機溶解剤を含んでおり、蓋を開けると空中に蒸発します。火事や爆発の危険性は以下の注意事項を守る事によって減らす事ができます。
- 塗料の保管場所や塗料缶を開けるまたは塗装を行う場所で裸火を使わない
- タバコをすわない
- 塗料は熱や直射日光を避け換気の良い乾燥した場所で保管する
- 塗料缶の蓋はきつく閉めて保管する
- 火花を避ける(金属、携帯電話、電気製品のスイッチオン/オフ、または欠陥のある電線など)
- 作業着のポケットやゴミ箱に塗料が付いた布を放置しておかない
塗料の種類によっては乾燥すると自然発火する可能性があります。
塗装上の注意
次に示す塗装上の注意を守らないと、耐久性・防汚性・密着性などの面で著しく機能が低下することがあります。下記以外にも、それぞれの塗料の容器に記載の指示を遵守し塗装してください。
- 塗り重ね、指触、浸水は必ず容器または製品データシートに記載の乾燥時間経過後に行ってください。
- 塗り替えをする場合、必ず古い塗膜を除去してから塗装してください。ただし、同種の防汚塗料または船体塗料を塗り直す場合は、死膜の除去および水研ぎによる足付け作業のみで再塗装可能です。また、古い塗膜が剥がれない、かつ種類が不明である場合は船底防汚塗料に限りプリモコンを下塗りすることでお好みのインターナショナルの防汚塗料を上塗りすることが可能です。
- 亜酸化銅配合の防汚塗料をアルミニウムなどの金属船に塗装すると腐食が進み、穴を開ける可能性があります。絶対に使用しないでください。また、金属の種類が不明確な船艇や部品には同種の防汚塗料を使用しないでください。トライラックスのみ軽金属船に対応します。
- 塗装前に塗装対象をきれいにしてから塗装してください。また、必要に応じて研磨作業を行い密着性を上げてください。
- 気温10~30℃ 湿度25~85%の条件で塗装してください。また、完全乾燥する前に雨などの水滴が当たらないようにしてください。