- 「色を塗ること」は原始時代から存在
- 壁に着色するという意味では、紀元前の壁画などでも塗装は発見されていることから、太古の昔から塗装と人間は密接な関係であったといえます。塗装の材料としては、西洋ではオリーブ油や日本では漆などが古くからあります。日本の神社仏閣でも塗装された建物や仏像もあるように、私達の歴史の中にも塗装はずっと存在しています。
- 現在ペンキと呼ばれている
塗料が生まれたのは、18世紀 - 18世紀の産業革命により、鉄という人工の素材が広まり、その保護塗膜剤として、塗装のニーズが一気に広がりました。鉄部の塗装には、油性塗料が有利だったため、西洋から日本に輸入された塗料も油性が主流でした。その後、19世紀後半に、乾燥の早いラッカー塗料の開発が進み、自動車の塗装に使われることでさらに広がることとなりました。ラッカー塗料は、20世紀前半に日本に輸入され始めました。
- 日本で最初に洋式塗料を開発した会社は?
- 日本ペイントの前身である光明社が日本で最初に洋式塗料を開発。海軍塗工長の中川平吉氏の尽力により、塗料会社が生まれました。その後、日本ペイントと改称し、本格的な洋式塗料の工業生産が始まりました。もう100年以上前の話。なので、現日本ペイントが、日本で最初の塗料メーカーと言えます。日本の近代塗料産業時代はここから始まり、日清・日露戦争の需要急増で船舶の塗装を中心に、製造が拡大していきました。
- ペンキって言葉の由来は?
- ペンキの語源は、英語のPAINTから変わってきたと言われていますが、正確なことは確かではありません。
- ローラー塗装という技術革新
- 昭和40年ごろに、ローラー塗装の技法が開発されました。それまでは刷毛塗りだけであったため、ローラー塗装は、「素人が使うもの」として職人たちには受け入れられませんでしたが、簡単に塗れるローラーにより、飛躍的に塗装工が増えることとなり、あっという間にローラー塗装は普及しました。ローラー自体も改良が続けられ、定着することとなりました。現在では、広い面を塗る場合には、ほとんどローラーが使われています。
- 水性塗料・DIY内装塗料の時代
- ローラー塗装が広まった同時期に、ローラーで塗りやすい塗料の開発とともに材料についての高品質化も進み、フッ素加工、シリコーン樹脂塗料などが開発されてきました。その中で、乾きやすく、匂いの少ない水性塗料も拡大していきました。昭和の終わり頃からは、環境への配慮から、水性塗料が環境対応塗料としてニーズがより広がりを見せています。そして今日、室内の塗装を行う場合に、「臭わない・道具を水で洗い流せる」など、家庭で手軽にペンキを塗るのに必要な特長をもつ水性塗料が主流になっています。
- DIYペンキ文化は、海外から
- アメリカでは、住宅は住み継がれるものであり、優良な中古物件が数多く流通しています。そこでのメンテナンスは、ペンキを使用することが圧倒的に多く、引っ越し後に最初にすることが塗装という文化もあるぐらいです。このように欧米では、ペンキを自分で塗る文化が定着しているため商品の量や情報も圧倒的に多くあります。ペンキの良さは、だれでも簡単に塗れ、失敗しても何度でも塗り直しが可能で、木材・鉄部を守る効果があることです。特に、ここ5年でのDIY需要の高まりの中で、家庭用のペンキの需要も年々増加しています。
- 今後の日本でのペンキ文化の広がり
- 日本では、工業用のペンキの需要が圧倒的に高く、自動車、機械、金属製品その他の工業用製品が50%近くを占めます。家庭用は2%程度に過ぎないことから、DIYでペンキを塗る量は、まだまだ少ないです。ちなみに、欧米の家庭用塗料のシェアは、10%から30%以上もあるといわれています。「壁紙の上からぬれる」「サビ落とし不要」「1度塗りでキレイな仕上がり」「全く臭わない」「乾くのがとてもはやい」「色が美しい」などインテリアや家庭で求められる機能が日々開発されている中、今後、日本も中古住宅のセルフリノベーション、自宅のDIYリフォームが増えるに従い、家庭用ペンキの需要は増え続けていくと思われます。
RESTAは、DIYリフォームで、
住宅を豊かにするお手伝いを今後も行っていきます。
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