い草の特長とお手入れ方法もご紹介! い草製置き畳
い草は天然のエアコンとも呼ばれており、消費電力を減らし、余分な電気を使わない「エコロジーでエコノミー」な素材です。保温・断熱の効果があり、草が含んだ空気が熱や冷気を快適な温度に保ちます。夏は涼しく冬は暖かい、そんない草のさらなる特長と、お手入れ方法を見てみましょう。
い草の特長
温度調整
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い草の表面は皮質部と灯心部(スポンジ状)の二層構造になっています。特に乾燥したい草はの表面は、細かい筋と微妙な凹凸状になっていて、この部分が湿気を吸収したり吐き出したりすることで室内を快適に保っています。
保温・断熱の効果
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い草が天然のエアコンと呼ばれる理由は、スポンジ状の繊維の性質のおかげです。一本のい草には表面に無数の気孔がありスポンジの様な繊維が沢山の空気を吸収したり、吐き出したりします。汗やお肌の余分な水分をさっと吸い取り、はき出してくれるい草。ひんやりと涼しく使うことができるので、体感温度を低く感じることができます。い草が含んだ空気が熱や冷気を快適な温度に保ち、夏涼しく冬暖かく。一年中快適なのです。
気持ちいい触り心地
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い草は綿の約2倍の吸湿性と放湿性をもっています。熱の伝導率も2倍です。なので、い草に触れると余計な水分(汗)を吸ってくれます。いつもさらさらとして気持ちいい。また、でこぼことした繊維の表面が皮膚にちょうど良い刺激を与えてくれるので、ずっと触っていたくなるような、あの独自の手触りが生まれるのです。
リラックス効果があり、集中力がUP!
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畳の部屋にいると落ち着くという声をよく聞きます。い草には森林浴の空気に存在するフィトンという物質が含まれており、森林浴が気持ち良いようにい草にも同じ効果があります。つまり「室内で森林浴」気分が味わえるということです。他にもい草にはバニリンという成分が含まれています。洋菓子を作る時に使うバニラエッセンスの香りです。このバニリンという成分もい草のリラックス効果をもたらす成分の一つといわれています。い草の持つ香りや感触、色味が影響して適度に緊張をほぐすことで集中力を長続きさせることができるという研究結果も発表されています。
弾力性
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スポンジ構造を持つい草には適度な弾力があり、素足で歩けば適度な刺激となります。適度な弾力性のおかげで転んだ時、フローリングの床よりも衝撃が少なく床衝音も吸収されます。い草のスポンジ構造が音を吸収してくれるので、防音効果になるのです。独特の足ざわりが認知症の予防や幼児の発育促進にもおすすめです。
RESTAで人気のい草製置き畳
い草製品のお手入れ方法
上手にお手入れをすると、長くご使用いただけます。
い草製品を使用する前に行うことや、
日々のお手入れ方法を説明します。
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い草製品を使用する前に必ず行うこと!
変色を防ぐために、泥染め加工が施してあります。これはカビや汚れではありません。ご使用になる前に必ず表裏とも軽く2~3回い草の繊維方向に沿って乾拭きをしてください。力強く拭いたり、水拭きしたりするとい草に浸透している染土・樹脂・染料まで拭き取ることになり、色むらができたり変色する恐れがありますのでおやめください。泥染め加工の成分は人体には無害ですのでご安心ください。
上敷きがおすすめ!
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上敷き
上敷きは、畳の上に敷くい草製のカーペットのこと。畳を日焼けやキズから守ることができます。畳の汚れや色褪せが気になるけど、畳替えは費用もかかるし大変。そんな時は上敷きをサッと敷いて和室をリフレッシュさせましょう!
い草製置き畳の
お手入れ方法・注意点
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湿気・乾燥にご注意ください
い草製品は湿気に注意する必要があります。使用する場所は風通しのいい場所がおすすめです。天気のいい日には窓を開けて換気を心掛けてください。しかし、乾燥しすぎるのも良くありません。乾燥しすぎるとい草の繊維そのものが壊れてしまいますのでご注意ください。
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掃除機ではなく、雑巾で乾拭きを
常に掃除機を使ってお掃除するのではなく、乾いた雑巾でい草の繊維方向に沿って表面を傷めないように拭くのが理想です。水拭きは変色の恐れがあるためおやめください。掃除機をかける際も目に沿っておかけください。目と逆方向にかけてしまいますと、ささくれの原因になります。
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水分をこぼした場合
水分をこぼした場合は乾いた雑巾でい草の目に沿って拭き取ってください。洗剤は不要です。中まで浸透してしまった場合は、"雑巾で軽く叩いて吸い取る"を繰り返してください。乾かす場合は直射日光を避け日陰で裏干しをしてください。直接日光が当たりますと退色します。汚れてからすぐにお手入れをすれば汚れを最小限に抑えられます。
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カビの対処法
空気中の水分を吸放出するため、湿度が高くお部屋が湿気ている状態が続くと過剰に水分を吸収しカビがでてくる場合があります。日々の対策としてお部屋の風通しをなるべくよくして、換気や2時間程度の日陰干しを行ってください。万が一カビが発生した場合は天気の良い日に日陰干しをしてからい草の目に沿ってブラシで軽くカビを拭き取ってください。
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ささくれの処理方法
素材の特性上、ご使用中にささくれ等が発生する場合があります。その場合は、引き抜かず根元からはさみで切り取ってください。その際には縦糸を切らないようにご注意ください。
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色落ち・色移りした場合
い草には色止め加工をしておりますが、天然素材の為色落ちすることもあります。特に衣服が濡れた状態で摩擦をすると色が移染する可能性が高くなります。
色移りした衣服などは通常の洗濯ですぐに洗ってください。色移りが強い場合は、部分的にもみ洗いするか、クリーニング店に出してください。
床面は中性洗剤を溶かしたお湯に雑巾などを浸し、固く絞って拭き落としてください。特に樹脂が映った場合は何度かこれを繰り返してください。程度が高く、ひどい場合は、床専門のクリーニング業者にご相談ください。
い草の豆知識
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い草の色合いのひみつ
製品の縁際やつなぎ目に近いところがい草の中央部に比べ色が少し違って見えますが、これはい草の根元と先の部分です。日焼け・色ムラではありません。い草の根に近い部分は太く強度も高いので、敢えて使用しています。
その色合いの独特のニュアンスがい草製品に更なる魅力を与えています。
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い草は昔、薬草だった!
い草は日本最古の本草書である本草和名(918年深江輔仁)にも記載され、日本最古の医書である医心方(984年丹波康頼)では薬草としての記述があります。江戸幕府の医療施設であった小石川養生所(現小石川植物園)ではい草が標本植物として栽培されており、このような事実をあわせても江戸時代まではい草を薬草として使用していたことが示唆されます。昔からい草は日本人の生活に畳としてだけではなく、とても密接に関わってきたと言えます。
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