
木ってどれぐらいもつの?
無垢フローリングの寿命は
どれくらい?
無垢フローリングについて、気になることのひとつが寿命です。「無垢材が快適な良いのは分かっているけれど、木ってどれくらいもつの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。今回は無垢フローリングの寿命について詳しくお伝えしたいと思います。

ズバリ!
無垢フローリングの寿命は?
無垢フローリングの寿命は30年以上!
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無垢フローリングの寿命は30年以上と言われています。
もしかしたら30年かもしれないし、あるいは100年かもしれません。「え~!100年?」と驚かれるかもしれませんが、フローリングという言葉もない昔から木材で家が建てられ、100年以上経過する古民家なども現存しています。
また解体された古民家の廃材から、家具などに活用されていることを思えば、無垢フローリングの寿命は適切な環境が整っているなら、とてつもなく長いと言えるかもしれません。
当然、使用される環境やメンテナンスの仕方、また樹木の種類などによっても耐久性が異なります。
無垢材はフローリングの中でも
最も耐久性が高い!?
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無垢フローリングの寿命が30年以上なのに対し、一般的な複合フローリングの寿命は10~20年と言われています。
これは、フローリングの構造の違いによるものです。
無垢フローリングは、天然木を切り取り加工した一枚板で出来ています。一方複合フローリングは、複数の板を接着剤で貼り合わせてできているため、経年によってこの接着剤の効果が弱くなって剥がれを起こします。
無垢フローリングはキズや汚れが
ついても表面を削って再生可能!
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無垢フローリングは単層なので、表面にキズや汚れがついても、サンディング(表面削り)を行うことで新品同様に再生できるため、長く美しさを保つことが可能です。
厚さ約2mmの天然木単板を表面材に使用している挽き板フローリングも、表面をサンディングすることができますが、無垢フローリングは厚みがあるため、複数回の再生作業も問題なく行えるのが特徴です。
耐久性の高い無垢材とは?
無垢材の耐久性とは、生物的要因(腐朽菌や害虫など)、物理的要因(熱や水分、光、応力など)、科学的要因(大気汚染)などによる劣化現象に対してどれほど抵抗力があるかということを示すものです。
無垢材の強度と耐久性は別のもので、強度が高い無垢材は耐久性が高いとは限らないのです。
無垢材の耐久性は
耐朽性や防蟻性が重要
無垢材は有機物なので、分解菌を介して土に還元されます。
このため無垢材の耐久性は耐朽性(腐りにくいこと)や
防蟻性(シロアリなどの害虫に強い)などが重要になります。
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耐朽性・耐蟻性の高い木材は?
耐朽性や防蟻性は樹木の種類で違いがあり、耐朽性の高い樹木はチーク・ヒノキ・ヒバ・コウヤマキ・ケヤキ・クリ・ベイスギ・ベイヒバ・マホガニーなど。防蟻性の高い樹木はチーク・ヒバ・コウヤマキ・ローズウッド・シタンなどがあります。
ヒバやヒノキ、スギなどの匂いがこの耐腐朽菌物質であるとされています。人間にとっては清々しい匂いでも菌や害虫にとっては嫌な臭いなのでしょう。
また、腐朽菌が活発な熱帯地方のチークは独特の油分が、強力な耐腐朽菌物質として知られています。
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辺材と心材による耐久性の違い
無垢材の耐朽性や防蟻性は、同じ樹木でも辺材と心材によっても違いがあります。
辺材とは丸太を切った際の外側の白い部分で、心材は中央の色の濃い部分です。実は樹木が生命活動している部分は辺材だけなのです。
では中心部は何かというと、生命としての役割を終えた細胞の集合体です。そして生命活動を終えた後は、樹木の構造を維持する役割を担います。このため腐朽菌や害虫の嫌がる物質を多くため込んでいるのです。
木は乾燥させるほど強くなり
耐久性が上がる
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無垢材は乾燥して含水率が25~30%以下になると、乾燥するほど強くなり耐久性も高くなります。
昔の家の建て方は木材を切り倒し、葉を付けたまま葉枯らしを行い、水に浸けて樹脂の養分を薄めてから、再び何年もかけて天日で自然乾燥させて家を建ててきました。
また、家を建ててからの生活も囲炉裏で火をくべ、煙で燻すなど木材の乾燥に適したものでした。
現在はほとんど機械で乾燥を行いますが、乾燥の程度や技術によっても木の強度や耐久性が異なってきます。
法隆寺には、ヒノキが
使われています
国産のヒノキは伐採した後、200年間は強度が増し、その後は1000年かけて伐採直後の強度に戻るといわれています。法隆寺に使用されているヒノキは、千年以上にわたってその構造を支え続けています。
現代の建築においても、ヒノキはその高い耐久性と美しい香りから人気があり、住宅の柱やフローリング材として使用され続けています。法隆寺のように、適切に手入れされることで何世代にもわたってその魅力を保つことができるでしょう。
無垢フローリングの
耐久性を向上させるには?
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定期的なお手入れが重要
無垢フローリングを長く美しく使用するためには、定期的にメンテナンスを行いましょう。
表面塗装が、UV塗装・ウレタン塗装の場合は定期的なワックスがけは不要です。オイル塗装や自然塗装の場合は、定期的に再塗装を行い、キズや汚れから守りましょう。

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