
ペットの健康のために最適な床材はどれ?
犬が滑りにくい
フローリングの選び方
犬に優しいフローリングに求められる(1)滑りにくさ (2)汚れ・臭いへの強さ (3)傷への強さの中で、最も重要な「滑りにくさ」に着目して、フローリングの選び方を解説!クッションフロアやタイルカーペットの滑りにくさもご紹介します。
犬に優しい
フローリングの条件とは?
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犬の滑りにくさが最重要!
(1)滑りにくさ (2)汚れ・臭いへの強さ (3)ひっかき傷への強さ ほとんどの飼い主さんが求めている条件はおよそこの3点でしょう。
その中でも「滑りにくさ」は犬の健康に大きく影響を及ぼすため特に重要な要素です。
床が滑りやすいと、犬が歩くときや走る時に関節や筋肉に余計な負担がかかります。これにより、関節炎や股関節形成不全、パテラ脱臼など様々な病気の原因となる可能性があります。
犬が滑りにくい
フローリング選びの注意点
フローリングの「ペット対応」は
主に2種類
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フローリングの中には「ペット対応」と記載のある商品が多くあります。その中でも「ペットの汚れに対応」したフローリングと「ペットの滑りに対応」したフローリングがあります。
滑りに対応したフローリングのほとんどは、汚れにも対応しています。
すなわち、ペットの滑りに対応したフローリングがより犬に優しいフローリングと言えるでしょう。どちらのタイプかは、フローリング商品ページの詳細を確認しましょう。
ペットの滑りに対応した
フローリングは「小型犬」を
想定している
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「ペット対応」のフローリングを製造している多くのメーカーは、小型犬を対象に滑りにくさの実験を行っています。
しかし、大型犬は体重が重いため、同じフローリングでも滑ってしまい、間接に負担をかける可能性が高いです。
そのため、大型犬が滑りにくい床を求める場合は、フローリング以外の選択肢を検討することをおすすめします。
ペットの滑りにくさを表す
「滑り抵抗係数」に着目
ペット対応フローリングは、小型犬に対する滑り抵抗係数を試験で測定しています。
この値が大きいほど、小型犬が滑りにくいことを示しています。
動作 | 確率 | (H/V)typ | C.S.R.D' |
---|---|---|---|
走り出し (飛び出し) |
50.0% | 0.690 | 0.525 |
84.10% | 0.750 | 0.575 | |
97.7% | 0.810 | 0.625 | |
99.9% | 0.871 | 0.676 | |
走り出し (小走り) |
50.0% | 0.416 | 0.297 |
84.1% | 0.532 | 0.394 | |
97.7% | 0.648 | 0.490 | |
99.9% | 0.765 | 0.587 | |
歩き出し | 50.0% | 0.321 | 0.218 |
84.1% | 0.433 | 0.311 | |
97.7% | 0.544 | 0.404 | |
99.9% | 0.656 | 0.497 | |
回り込み | 50.0% | 0.411 | 0.293 |
84.1% | 0.528 | 0.390 | |
97.7% | 0.645 | 0.488 | |
99.9% | 0.762 | 0.585 |
出典:横山裕,佐藤晋哉,横井健 『小型犬の動作に必要な床のすべり抵抗の提示』,2013
どのフローリングでも滑る。
「小走り」したときに滑らない、
滑り抵抗係数は0.394以上
8割を合格点とすると、各動作に必要な滑り抵抗係数(C.S.R・D')は、
走り出し(飛び出し):0.575
走り出し(小走り):0.394
歩きだし:0.311
回り込み:0.390
となります。
一般的なフローリングの滑り抵抗係数はおおよそ0.3程度が多いです。
一方、ペットの滑りに対応したフローリングの滑り抵抗係数は0.3~0.5程度です。
そのため、ペットのいきなり走り出した時はほとんどのフローリングで滑ってしまうということがわかります。
また、犬が小走りをしても滑らないためには、0.394以上の滑り抵抗係数のフローリングを選ぶ必要があります。
ペットの滑りに対応した
フローリングラインナップ!
ペットの滑りに配慮したフローリングについて、
メーカーごとの滑り抵抗係数とあわせてご紹介します。
※滑り抵抗係数は、各メーカー独自の試験による参考値であり、保証値ではありません。
DIYで張替えする方はこちらがおすすめ!
既存床の上から貼れる
上貼りフローリング
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Panasonic
ウスイータ わんにゃんSmile 耐熱
(戸建て用)1.5mm厚の上貼りフローリング。戸建て住宅の既存の床の上から施工できます。床暖にも対応した耐熱タイプ。
税込28,122円/ケース -
Panasonic
ウスイータ わんにゃんSmile 耐熱
(マンション用)マンションの防音フローリングの上から貼れる薄型フローリング。床暖房にも対応。
税込31,585円/ケース
新築または既存床を
剥がして張り替える方向け!
戸建て・二重床用フローリング
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ikuta
プリオス 介護とペット滑り抵抗値0.4以上と、他メーカーの商品よりも高い数値を示しています。犬が小走りしても滑りにくい仕様です。
税込12,480円/ケース -
朝日ウッドテック
ライブナチュラルforDog表面に天然木の薄い単板を使用した突き板フローリング。自然な木目とペットの滑りにくさを両立しています。
税込27,698円/ケース -
東洋テックス
ダイヤモンドフロアー CanvaS-neoWヒーリング塗装で、寝転んでもヒヤッとしない木肌のようなぬくもりが特長。滑り抵抗値は低めです。
税込20,376円/ケース -
BOARD
ペットコートフロアー サクラペットの滑りに対応した無垢フローリング。従来の無垢フローリングの約3倍の滑り抵抗値を実現。
税込23,955円/ケース
新築または既存床を剥がして張り替える方向け!
マンション用直貼りフローリング
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朝日ウッドテック
ライブナチュラル MSX
ネダレス145 for Dog表面に銘木単板を使用したフローリング。抗菌・抗ウイルス機能にも優れたハイジェニック仕様です。
税込26,907円/ケース -
朝日ウッドテック
ライブナチュラル MSX
スーパー6 for Dog6.4mmの薄型フローリング。フローリングの張替えにも、上貼りにもご使用いただけます。
税込22,554円/ケース -
DAIKEN
ワンラブオトユカフロアシンプルな木目が特長のシートフローリング。防音フローリング特有の歩行時の沈み込み感に配慮しています。
税込45,987円/ケース -
東洋テックス
ダイヤモンドフロアー CanvaS-Δ4滑り抵抗係数はあまり高くありませんが、Wヒーリング塗装でぬくもりのある質感と価格の安さが特長。
税込19,412円/ケース
他にも!ペットが滑りにくい
床材をご紹介!
クッションフロア
(クッションフローリング)
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東リのペット対応クッションフロアは
滑り抵抗係数0.49~0.53通常のフローリングの滑り抵抗係数が0.3前後であるのに対し、東リのペット対応クッションフロアは0.49~0.53と、より滑りにくいことがわかります。
クッションフロアは既存の床の上に貼れるので、DIYでリフォームする場合にもおすすめです。
人気の色柄をご紹介!
タイルカーペット
ペット用タイルカーペット選びの
POINT!
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カットパイルタイプが最適!
タイルカーペットには、丸くループ状に仕上げたループパイルと、繊維の表面を切りそろえたカットパイルがあります。ループパイルの場合、犬の爪が引っ掛かって怪我をする恐れがあるため、カットパイルがおすすめです。
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裏面滑り止め付きを選ぼう!
タイルカーペットの表面が滑りにくくても、タイルカーペット自体が床面で滑ってしまっては意味がありません。そのため裏面に滑り止めが付いた商品を選びましょう。
おすすめ商品をご紹介!
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アタック270 税込625円/枚40cm×40cm -
スクエア2400 税込1,204円/枚50cm×50cm -
お手頃吸着カーペット 税込2,270円/パック45cm×45cm 8枚入 -
STYLE KIT+CUT 税込938円/枚40cm×40cm
長尺シート
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屋外用のシート床材が
大型犬の滑り防止としても活躍!長尺シートはマンションのエントランスや廊下などで使用されるシート状の床材です。滑りにくく、ひっかき傷も付きにくいため、大型犬用の室内床として話題になっています。
本来は、ペット用として開発された商品ではありませんが、ペットを飼われているご家庭にも多く採用されています。住宅に最適な木目柄も豊富です!
おすすめ商品をご紹介!
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ノンスキッド
バルコニーウッド税込4,136円/m -
マチュアNW シャイン
ウォールナット税込4,378円/m -
ストロング・リアル
テラコッタ税込4,972円/m -
マチュアNW
クロスウィーブ税込4,378円/m
ロボフロアー
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木目柄のゴシゴシ洗えるカーペット!
まるでフローリングのような見た目のカーペット!一般的なカーペットよりも摩耗に強くヘタレにくいのが特長。万が一汚れても、硬いブラシでゴシゴシと洗うことができます。
また、ペットが爪でひっかいてもほつれたりすることはありません。
税込12,474円/m
今回ご紹介した床材の中では、タイルカーペットが最も滑り抵抗係数が高く、滑りにくいことがわかりました。ロボフロアーもタイルカーペットと同様のカットパイルなので滑りにくさは同程度でしょう。
大型犬を飼っている場合や、犬が頻繁に走り回る環境では、タイルカーペットやロボフロアーを敷いて滑り防止対策をすることをおすすめします。
また、ペット向けの滑りに配慮したフローリングやクッションフロアも、小型犬が小走りする程度であれば、十分に滑りにくいことが確認できました。
ただし、滑りやすさにはペットの個体差があるため、状況に応じて対策を検討いただければと思います。