ルチア・ウッドを例に材料の揃え方(拾い出し方法)を知って悩みを解決! 人工木ウッドデッキの材料の揃え方
DIYで作りたいウッドデッキのサイズは決まっているけど、材料は何をどれだけ買えばいいの?と悩まれる方も多いと思います。ウッドデッキの仕組みがわかれば簡単な計算で必要な材料数がわかります。RESTAでは、面倒な材料選びが不要な組立キットもありますが、今回は、当店人気NO.1!バラ売りの人工木デッキ材「ルチア・ウッド」を例にあげて、簡単な材料の揃え方をご紹介します!
人工木ウッドデッキの構造
人工木ウッドデッキの施工方法には一般的に、束+根太+床板で構成される「シングル工法」と、束+大引+根太+床板で構成される「クロス工法」とがあります。ここでは、シングル工法の主な部材の材料の拾い出し方法を説明していきます。
- 床板
- ウッドデッキの床部分を構成する板材のことをいいます。人工木デッキの場合、幅145mm×厚み25mm×長さ2m程度が一般的で中空材が多く用いられています。
- 束
- 基礎石の上に乗る柱となる部材のこと。大引き材(または根太材)の間にありデッキの重量を支える重要な基礎部分です。材質は丈夫なステンレスがおすすめです。
- 根太
- 床板のすぐ下にあり床板と直接ビスで固定される部材で、床板に対して垂直に張られます。シングル工法の場合は大引の役割も兼ねており、鋼板、アルミ製などがあります。
- このほか必要な材料として、束柱の下に設置するコンクリート部材「束石(基礎石)」、デッキの端・側面を隠すために張る「幕板」などがあります。
知っておこう!束ピッチ@と根太ピッチ@の目安
人工木ウッドデッキの基礎部分である束材と根太材を設置する際、メーカーによって多少の誤差はありますが、基本とされる設計寸法があります。
ルチア・ウッドの場合、束材の間隔(根太と平行方向)は1200mm以内、根太材の間隔(床板と平行方向)は600mm以内とし、この時、根太の跳ね出しは束材の中心より150mm以内、床板の跳ね出しは根太の中心より75mm以内になるように設計します。
人工木の種類によって多少誤差はありますが、材料の拾い出しを行う際に必要な情報なので覚えておきましょう。
床板の幅と隙間の寸法について
人工木ウッドデッキの床板にはいろいろなサイズがありますが、最もポピュラーなサイズが幅145mmのデッキ材です。また、軽量化と施工性の向上を目的とした中空材が主流となっています。
ルチア・ウッドの床板材は幅145×厚さ25×長さ1995mmで、床板同士の間は5mmの隙間が空くように設計されています。つまり、床板のピッチは145mm+5mm=150mmとなります。
この150mmピッチという数字は、床板材を割り出す際の基準となります。
完成をイメージしながら簡単な平面図を書いてみよう!
設置したいウッドデッキのサイズは決まっているけど、材料は何をどれだけ買えばいいの?とお客様から問合せを頂くことがあります。作りたいサイズに必要な材料を過不足無く買い揃えるには??・・・この悩みはまずウッドデッキDIYで誰もがつまづきがちなポイントです。
DIYをよくやる方なら経験あると思いますが、作りたいモノをまず図面やイラストに描いてみるとイメージしやすく、寸法を書き込むとだいたいの必要な材料が明確になりますよね。
ウッドデッキ作りも同じで、まずは図面やイラストに起してみるのが1番です!
書くのが苦手な方はフリーハンドで簡単なラフ図でOK!部材ごとに色分けをするとよりわかりやすくなりますよ。
図面を描く時に、束材・根太材のピッチを考慮しながら束・根太の位置と必要な寸法を書き込みます。作りたいウッドデッキの仕上がりサイズ(幅×奥行)になるよう割り付けを行ってください。
今回は、最も標準的なサイズである『幅2700mm×奥行1800mm』のウッドデッキサイズで必要な部材を拾い出していきます。このデッキサイズは、掃き出し窓の前に設置する場合に使いやすい人気のサイズなのでおすすめですよ!
人工木ウッドデッキの材料はDIYに向いている?
天然木の場合、一般的に束材や根太材も木材を使用します。天然木は経年変化による色褪せや腐朽の心配があり、定期的なメンテナンスが必要です。ウリンなどのハードウッドは腐りにくく耐久性に優れていますが、素材が硬いので加工が難しくDIY向きではありません。
人工木の場合、木の温もりや質感は天然木に劣りますが、加工がしやすく扱いやすいことや、腐らず色褪せしにくい優れた耐久性などのメリットがあり、専用の部材も充実しているので材料の調達もしやすくDIYにも向いています。
本物の木にこだわりがないのであれば、扱いやすく耐久性に優れた人工木がおすすめです!
図面を元に、どの材料がどれだけ必要か拾い出してみよう!
では、描いた図面から必要な材料を拾い出していきましょう。まず、床板材から割り出していくと解りやすいです。
1. 床板材・幕板材の拾い出し
床板の拾い出しは、デッキの仕上がり幅サイズから考えます。まず単純にデッキの幅を床板ピッチで割ってみます。
2700mm÷150mm=18枚
床板を18枚張る場合、最後の1枚は5mmの隙間を計算に含まないので、
2700mm-5mm=2695mm
さらに両端に幕板(厚み12mm)を取り付ける場合、
2695+12+12=2719mm となります。
これをわかりやすい計算方法にすると、
18枚×145mm + 隙間の数17×5mm + 幕板2枚×12=2719mm
ちなみにデッキの奥行は壁とのクリアランス5mmと前面に取り付ける幕板を含めると、
1800+5+12=1817mmです。
つまり、実際のウッドデッキの仕上がり幅は2719mmとなり、床板材(長さ1995mm)は18枚必要という事がわかりました。幕板材(長さ1995mm)は4枚必要です。
2. 束材・根太材の拾い出し
束材・根太材は、図面があれば簡単に拾い出せます。図面の寸法は、束と根太のピッチが目安の範囲内になるように図面に書いておきましょう。
上の図面から、束材は12本、根太材は4本必要なことがわかります。
ルチア・ウッドの根太材は2400mmと3000mmのものがありますが、必要な1本の長さが2700mmなので、3000mmを4本使用するということになります。
また、束材の数と同じだけの基礎石をホームセンターなどで揃える必要があります。
3. その他固定金具など
人工木ウッドデッキの施工には、各材料を固定するための金具やビスも必要です。
床板専用の固定金具は、根太材と床板が交差する場所に使用するので、図面で必要な数量を拾い出します。
【W2700×D1800mmのデッキサイズの場合】
固定金具は、(床板枚数-1)17×(根太の本数)4=68個
幕板を取り付けるための部材(DFプレート)は13個、ドリルビス・コンクリートビスが必要です。
『人工木ウッドデッキ 材料の揃え方』まとめ
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楽しいウッドデッキDIYを一人でも多くの方に知ってもらいたい!という思いから、人工木ウッドデッキ「ルチア・ウッド」を例に、簡単な材料の揃え方をご紹介しました。
デッキの仕組み、施工方法などのポイントがわかれば材料の拾い出しは決して難しくはありません。上手に材料選びができればDIYのイメージがより明確になり、ウッドデッキDIY成功への近道となりますよ。
バラ売りのデッキ材は材料費が比較的安いので、コストを抑えたい方にもおすすめです!
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