DIYペイントと機能性塗料遮熱塗料とは
地球温暖化や長引く不況の影響から、エコや省エネに対する意識が高まっています。遮熱塗料は、こういった意識の高まりから注目されている機能性塗料です。外壁や屋根、窓ガラスなどに使用でき、太陽光を反射して温度の上昇を抑えます。
遮熱と断熱の意味は異なります。断熱は2つの区切られたブロック間の熱の移動が起きないこと。
遮熱とは太陽光による赤外線が熱エネルギーになる量を抑える効果があることを言います。
濃い色は光を吸収し反射しないため、色が濃く見えます。赤外線も同じように濃い色の場合は吸収されて熱エネルギーに変換されます。
では、遮熱塗料とはどのようなものなのでしょうか。
目に見える光の反射率はそのままに、赤外線領域だけを効率的に反射するようにすると、同じ色なのに温度上昇量に差が出ます。このような塗料を遮熱塗料と定義しています。
小学校でも習ったように最も遮熱効果の高い色は全ての色を反射する白です。
逆に温度が上昇しやすい色は黒です。
では、赤と青ではどちらの方が遮熱効果が高いかというと、赤の方が温度上昇が抑えられます。これは赤外線領域に近い赤色の波長を反射する性質を持っているためです。
「遮熱塗料の黒」と「普通の塗料の白」では、後者の方が遮熱効果が高いです。全ての光の波長を反射する「白」には勝てません。
夏の炎天下にさらされた屋根の温度は80℃近くに上昇することもあります。この熱の一部が室内に移動することで室内の温度が上がります。
特にトタンなどの金属屋根の場合は熱伝導率が高いため、より室温は上昇します。そうすると当然、快適に過ごすためには冷房代が高くなります。
遮熱塗料を使用すると屋根からの熱の流入量を減らして、冷房代を抑えることが出来るのです。
しかし、冬になれば逆に暖房代がかかります。温められて室内に入ってくるはずの熱が減るためです。
遮熱塗料のエコ効果を発揮できるのは、冷房の利かない工場や、暖房費より冷房費の方が大きくなる南の暖かい地域です。
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