DIYペイントの色選び色で異なる隠蔽力の違い
ペンキの隠蔽力(いんぺいりょく)とは、下地を透けさせない度合いのことです。同じメーカーの同じ商品でも色によってこの隠蔽力が大きく異なります。隠蔽力が高い塗料は1回塗りでもきれいな仕上がりになります。
隠蔽力は顔料の濃度で決まる
顔料とは色のついた小さな粒子です。この数が多いほど色の密度が高くなるため下地の色を隠す能力が高いのです。
黒い顔料の作り方は2種類の方法があり、赤・黄・青の3つの顔料を使って黒を作る方法と黒そのものの顔料を使用する方法の2種類です。
どちらにしても黒色の顔料の力は強く、薄くペンキを塗っても下地の色を隠す力があります。これは、黒い紙と白い紙はどちらの方が光を通しやすいかということと同じです。
答えは白ではなく黄色です。黄色の顔料の隠蔽性は弱いのです。
もちろん、塗料のうち顔料の割合を高くすれば隠蔽力は上がりますが、樹脂成分の割合が減るため、弱い塗膜になってしまいます。黄色の次に隠蔽力が弱いのが赤です。
薄い黄色というのは黄色の顔料が少なくなるためより透けそうな気がしますが、白の顔料が含まれるため隠蔽力は高くなります。
隠蔽力が弱いのはパプリカのような発色のよい黄色と赤なのです。
たとえば、黒いヘルメットを明るい黄色にスプレーペイントしようと思っても黄色のスプレーだけでは絶対にきれいになりません。
ひと手間加えることにより、きれいな黄色にすることが出来ます。その方法は、白色で下塗りすることです。
下塗りなので真っ白にしなくても大丈夫。全体的にある程度白くなっていれば下塗りは十分です。その上から黄色のスプレーをすると全く発色の異なる色になります。
黄色の塗料だけで何度も重ね塗りすれば黄色くはなりますが、白と黄色の両方を用意する方が、手間もかからずコストも安く抑えることが出来るのです。
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