和室の定番インテリア ふすま・障子の必要性
和室にはふすまや障子が定番ですね。日本で昔から使われてきたふすまや障子は、家にとってどのような必要性があったのでしょうか。ふすまや障子の素材と構造から、日本の住宅で利用されるメリットや必要性をご紹介します。
ふすまの必要性
平安時代に生まれたふすまは、長年に渡って日本住宅の建具として利用されてきました。
寝殿造りを典型としていた平安時代は、大広間を屏風(びょうぶ)や衝立、几帳、簾(すだれ)などで仕切っていましたが、それが元となり柱間の敷居にはめ込む「ふすま」が誕生しました。
動く間仕切りで自由自在の間取りへ
現在でも必要に応じて移動できるふすまは、夏場は取り外して広々と風の通る涼しい空間に、冬はふすまを閉めて暖房効果を上げるなど、動く間仕切りとして部屋の間取りを自由に変えることができます。
リビングに和室が隣接している間取りでは、普段はふすまを取り外すことで空間を広く使い、来客時にはふすまで仕切り、独立させることができます。
和紙を張ったふすまは、その素材や構造が日本の風土に適した建具として重宝されてきました。
自然素材の和紙は冬は断熱効果で暖かく、湿度の高い夏はふすま紙が湿気を吸い取り、乾燥すると再びピンと張ります。押入れにふすまが使われるのも、中の湿気を吸収する役目があるためです。
調湿効果があるだけでなく、ホルムアルデヒドなどの有害化学物質を吸着したり、生活3大悪臭のひとつであるアンモニア臭やタバコの煙を吸着させる性質もあります。
現代においても人に優しい建具として必要性が高いのです。
品質が安定している低コストのふすま
現在広く普及している量産ふすまは、和ふすまのような木材の骨組みではなく、段ボールや発泡スチロール、ペーパーコアを芯材としています。
保温性や調湿性は少し劣りますが、職人がひとつひとつ作る木製の和ふすまに対して、工場で大量生産する量産ふすまは、安定した品質と低コストがメリットです。
また、耐水性に優れているビニール性のふすま紙などもあり、水まわりの使用にも重宝します。
障子の必要性
障子とは「明かり障子」のことを指します。明かり障子は、木材の枠にヨコとタテに桟をつくり薄い和紙を張ったものです。
平安時代にふすまが誕生してから、約100年後に障子の形ができあがったと言われています。
ふすまより単純な構造の障子は、外からの視線を遮りつつ採光性も備えた画期的な建具でした。
目隠し効果と採光性
現在でも純和室には、窓や間仕切りに障子が使われていることがほとんど。
窓に取り付ける障子は「内障子」と言いますが、障子に張られる和紙は目隠しの役割はもちろんのこと、直射日光を程よく取り入れ、室内に拡散させ、部屋全体を均一な明るさにします。
また、自然素材の和紙は通気性や調湿効果もあります。
寒い冬に暖房をした室内の暖気は、窓などの開口部から約40%が外に逃げてしまいます。
断熱性を上げるため、複層ガラスや二重サッシにすることも効果的ですが、内障子を利用することで、熱損失を約20%に抑えられます。
レースのカーテンも目隠しや採光性がありますが、窓ガラスと隙間ができるため、内障子よりも熱が逃げやすいと言えます。
また内障子は、暑い夏に日射熱を軽減させる遮熱効果もあります。内障子は、冬は暖かく夏は涼しさを保つ、快適な暮らしに欠かせない建具なのです。
ふすま・障子といえば純和風なイメージがありますが、洋室の人気が高まった近年では「和」と「洋」のどちらのテイストも取り入れた、和モダンが新築住宅の定番となりつつあります。
カラフルな障子紙や、デザイン性豊富な壁紙をふすまに貼り付けたDIYなど、使用するアイテム次第では様々なコーディネートを楽しむことができます。
また、障子の細格子もスタイリッシュなデザインが増え、和室だけでなく洋室にも合わせやすくなっています。
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