フローリングは光沢で選ぶ!フローリングの表面の光沢について
フローリングを選ぶ際、表面に光沢のあるものや、マット(艶消し)にしたものがあり、どちらを選ぶか迷うことがあるでしょう。今回はフローリング表面の光沢について、違いや特長、フローリングの性能などについてご紹介します。
フローリングは大きく分けると表面塗装をしたものと、表面塗装なしのもの(無垢フローリング)があります。
表面塗装仕上げには、樹脂塗装仕上げ(ウレタン塗装など)とオイルステイン仕上げと呼ばれる、塗膜を作らないで木材に浸透させる仕上げの2種類があります。
オイルステインの仕上がり感は、艶なしから半艶程度の光沢になります。
一方、樹脂塗装仕上げの場合は、フローリングの表面を樹脂で覆ってしまうので、色や艶なども多彩に表現できます。
樹脂を塗り重ねるほどに、塗膜が厚く強固な表面になり光沢も強くなります。
無垢フローリングの場合、乾燥状態や室内の湿度によって伸縮があるため、表面を覆ってしまう樹脂塗装仕上げの表面にクラックが入ることがあります。
このため、オイルステインで仕上げることが多いですが、複合フローリング(合板などの基材に化粧単板や化粧シートを貼ったもの)の場合は、樹脂塗装仕上げされたものが一般的です。
また、近年は耐久性を高めるため、UV塗装やWPC加工をしたフローリングが多くなっています。
UV塗装とは、紫外線を照射することによって素早く塗膜が硬化する樹脂塗料のことで、紫外線硬化塗料とも呼ばれています。
UV塗料は、重合性二重結合を持ったアクリル系オリゴマー・重厚性アクリル系モノマー・光重合開始剤を必須成分として、顔料や添加剤・有機溶剤または水(必要に応じて)を原料として作られています。
UV塗料が硬化する仕組みは、UV塗料に紫外線を照射することで、光重合開始剤が紫外線を吸収、紫外線のエネルギーによりラジカルに変化します。
このラジカルがオリゴマーやモノマーにラジカル重合という反応を引き起こすように働きかけます。
この反応の進行が速いため、短時間で乾燥し、固形の塗料に転換させます。
以下がUV塗料の特徴です。
・透明感や光沢度が高く、高級感がある。
・ワックスが不要。
・高耐久性(傷に強く、被膜の耐久性は10年以上といわれている)。
・防汚性、防菌性、防カビ性、耐薬品性などに優れている。
・環境に優しく安全である。
WPCとは、W(ウッド)P(プラスチック)C(コンビネーション)の略で、木材とプラスチックの複合体のこと。
木材に、モノマー(プラスチックの原料で液体)を重合剤(硬化剤)と共に注入した後、硬化させることで、木材とプラスチックの両方の性質を併せ持つ製品が出来上がります。
具体的には、木材の美観を持ちながら、強度や寸法安定性・耐候性・耐火性・耐薬品性・耐摩耗性などを向上させることができます。
樹脂成分・油成分・蝋成分の3種類
床ワックスも色々種類がありますが、成分を大きく分けると、樹脂を主成分としたもの、油を主成分としたもの、蝋を主成分としたものに分けられます。
油や蝋を主成分としたワックスは無垢材には適していますが、一般のフローリング(複合フローリング)には適していないため、樹脂ワックスを使用します。
樹脂ワックスは、ウレタン樹脂やアクリル樹脂が主成分なので、透明で光沢がある塗膜が形成されます。
ウレタン樹脂ワックスはアクリル樹脂ワックスよりも耐久性に優れ、業務用などに多く使用されています。
アクリル樹脂ワックスは作業性に優れているため、ウレタン樹脂ワックスよりも簡単に塗布できるのが特徴です。
一般家庭用ワックスと業務用ワックスの違い
一般家庭用ワックスと業務用ワックスでは、樹脂成分の濃度に違いがあります。
一般家庭用ワックスは2~10%の濃度に対し、業務用ワックスは20%以上の濃度があるため、塗りムラが出来やすく作業は難しくなりますが、塗膜が厚く艶や光沢も優れています。
一般家庭用ワックスでも、近年は1回のワックス塗布である程度の光沢が出るようになっていますが、3回塗り重ねることで本来の光沢が発揮されます。
樹脂ワックスの種類も、光沢を抑えたマットタイプ(光沢値20~40のもの)や、反対に通常の樹脂ワックスより光沢のある高光沢タイプなどがあり、お好みに応じて選択できます。
光沢値(光沢度=光を反射する程度、単位は%)は、ガラスや新車の光沢が80~100、家電製品は60~80、ワックスなしのフローリングは5~20、樹脂ワックスを塗布したフローリングの場合50~60となっています。
近年のフローリングは、艶や光沢が長期間持続するノンワックスタイプも多く市販されるようになっています。
ワックスが不要というだけでなく、ワックスが禁止されている商品もあるので、購入の際はご注意ください。
また、要ワックスフローリングの場合は、メーカーの推奨するワックスの使用をおすすめします。
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