布生地・テキスタイルの豆知識ふわふわ質感が魅力!ムートン生地とは
ムートン生地は、羊を指すフランス語が語源。ダブルフェイス加工やフェイクファーを使用したムートン生地など、その特徴を紹介します。冬にピッタリの衣料品やインテリアの定番となってきたムートン生地について詳しく知りましょう。
ムートン生地は、羊を指すフランス語が語源。その言葉の通り羊、もしくは山羊の毛を使って作った毛皮のことを指します。
ムートン生地を使った衣類は、古くから冬時期の防寒着として愛用され、アメリカ空軍のフライトジャケットとしても採用されていました。
この体感的な暖かさと、ビジュアル的な暖かさ、もこもことしているのでかわいらしいという印象から、近年では冬用ブーツやアウター、寝具などに使われることが多くなっています。
本物に比べ安価で流通している人工のムートン生地も非常に暖かいのですが、本物は動物の皮であることからとても通気性が良く、蒸れないという特徴があります。
本来は一定の長さに刈られた羊毛と毛皮が一体になったものを指しますが、最近ではスエードに羊毛を貼り付けてあるもの、もしくは合皮スエードにフェイクファーを貼り付けて本物に似せたものが多く流通しています。
裏面はもこもことしたファー、表面はスエード生地という構成で組み合わさっていて、風をまったくと言っていいほど通しませんので、とても保温性の高い生地です。
また、本来は裏面となる皮の部分を表面に使えるようにキレイに仕上げることをダブルフェイス加工(皮面加工)と言います。
通常の毛皮の場合は、毛皮の裏面に裏生地を使う必要がありますが、ダブルフェイス加工されたムートン生地の場合は1枚で表裏両方をまかなえるので、とても軽くて暖かいという特徴を持った生地になります。
DIYにおすすめのムートン生地
本物のムートン生地に限りなく近く、かつ手頃な価格で手に入れることができるフェイクファーを使ったムートン生地。その中でも人気の高い3種類のムートン生地をご紹介します。
リアルムートン
・加工形式:ボンディング加工(2つの生地をボンドで貼り合わせる加工を施したもの)
・素材 :表生地 ポリウレタン100%、 裏生地 ポリエステル100%
・洗濯方法:ドライ(石油系)、アイロン(低温)
・特徴 :厚みがあり、本物のムートンのように見えるフェイクファー生地
少しかわいらしい印象を与えたいなら、裏のボア部分がホワイトの『リアルムートン』がおすすめです。
ウォッシュムートン
・加工形式:スエードムートンをウォッシュ加工(使い込まれたような加工を施したもの)
・素材 :ポリエステル100%
・洗濯方法:ドライ(石油系)、手洗い(30度以下)
・特徴 :厚手だがマイクロスエードを使っているのでキメの細かい質感が特徴。
ホワイトやライトベージュ、ピンクなどの明るいカラーもあるので、
ガーリーアイテムにもおすすめのフェイクファー生地。
塩系インテリアなど、アンティーク風な印象を与えたいなら『ウォッシュムートン』がよく合います。部屋全体の印象や合わせる小物によってカラーや質感の違うものを選ぶのもポイントです。
ダブルフェイスムートン
・加工形式:裏のボア部分も同色加工
・素材 :ポリエステル100%
・洗濯方法:ドライ(石油系)、手洗い(30度以下)、アイロン(低温)
・特徴 :厚みがあり、本物の皮のように見えるフェイクファー生地。
やわらかくなめした皮のような質感が特徴。
ブルックリン風や男前インテリアの一部として使いたい方は、ボア部分もダークカラーの『ダブルフェイス』がおすすめ。ホワイトのベッドにカバーとしてかけるだけで急激に男らしい印象を作ってくれます。
ソファーやベッドカバーにするなら、ぴったりと端から端までかけるのではなく、少しずらして無造作にかかっているような雰囲気にするとこなれた印象を作ることができます。
さらに、楕円、正円形、長方形などさまざまな形にカットしてラグのように敷くだけで空間が冬仕様になり、とてもおしゃれな雰囲気に。
ガラステーブルや革製のソファの近くに敷くと違う質感を楽しめ、とても洗練されたリビングになります。
ムートン生地はボア部分を効果的に使うことができ、リバーシブルや部分的にボア部分を見せるだけで普通のスエードやレザーとは違う雰囲気を作ることができます。
そのため、とくに何も加工しなくてもおしゃれな空間や洗練された印象を作れるのが嬉しいポイントですね。
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