汚れを落としてキレイに長持ちさせる毛氈のお手入れ方法と保管の仕方
毛氈は、雛飾り、書道、お茶会、結納など日本のあらゆる行事で使われています。そんな毛氈をよりキレイに長持ちさせるためには、日頃のお手入れやメンテナンスが重要になります。そこで今回は、毛氈のお手入れ方法や汚れ・シミの落とし方、畳み方、保管方法など、毛氈のメンテナンスについてまとめました。次に使うときも気持ちよく敷けるように、お手入れ方法と収納の仕方をぜひ実践してみてください。
毛氈の日頃のお手入れ方法・メンテナンス
掃除機でホコリやチリを軽く吸い取る!
毛氈の日頃のお手入れとして、掃除機でゴミを軽く吸い取りましょう。回転ブラシで強力にゴミを書き出すと毛氈が傷んでしまうので、吸引タイプの掃除機で吸い取ってください。なるべく吸引力を弱めて掃除するのがポイントです。
毛氈のホコリやチリをより効率よく吸い取るために、水分や液体がこぼれていたら事前に拭き取って乾かしておきましょう。掃除機をかけるときは、1往復5~6秒を意識します。
縦方向のあとは横方向といったように十字で掃除機をかけるとさらに念入りにゴミを吸い取れます。
毛氈の汚れ・シミの落とし方
キレイな布でトントンと叩くように!
もし毛氈が汚れやシミがついてしまったら、すぐに落とすようにしましょう。ぬるま湯でぬらした布を絞り、軽くトントンと叩くように汚れを落とします。その後乾いた布で、同じようにトントンと水分を吸い取ります。
汚れが落ちないときは、ぬるま湯に中性洗剤を薄めましょう。水拭きで洗剤を拭き取ってから、乾拭きで水分を吸い取ります。
毛氈の汚れ・シミを布に移し取るので、必ずキレイな布で水拭き・乾拭きの布を分けて使うようにしましょう。ゴシゴシと横方向にこすると汚れが広がるので、軽くトントンと叩くのがコツです。
毛氈の畳み方・保管方法
畳まずに丸めて収納!カビ・虫食い対策も!
毛氈は羊毛などの天然素材を使っているため、シワがつきやすくなります。次に使うときもシワや折り目が無くキレイな状態で敷けるように、クルクルと丸めて収納するのがベストです。
毛氈を使うタイミングは、お雛様、お茶会、結納など、次の行事まで間隔があくことが多いです。押入れやクローゼットに収納するときは、湿気・虫食いに注意しましょう。床に直置きせずスノコを置く、壁から離すなど空気の通り道を意識して収納してください。除湿剤、防虫剤とセットにして保管するのもおすすめです。
毛氈はクリーニングしても良い?
毛氈の質感・風合いが損なわれるのでNG
毛氈は丸洗い・クリーニングすると、ツヤがなくなったり、色落ちしたり、肌触りが悪くなったり、縮んだりします。そのため、丸洗いやクリーニングはおすすめしません。
日頃から掃除機でゴミを優しく吸い取り、汚れたらすぐにキレイな布で汚れを落とすようにしましょう。
掃除機でのお手入れ、すみやかな汚れ落とし、正しい保管方法を意識するだけでも毛氈は長持ちします。これらのメンテナンスだけでも、10年以上キレイな状態で問題なく使用されている方もいます。
毛氈をお手入れするときの注意点
しっかり乾燥させて掃除機がけ、ほつれたらハサミでカット
毛氈のお手入れの際いくつか注意点があります。
掃除機をかけるときは、湿気や水分を含んだ状態ではなく乾かしてからにしましょう。ゴミの吸引力が落ちたり、毛氈の色落ち・色移りのおそれがあります。
毛氈を乾かすときは、変色や縮みの原因になるのでドライヤーや直射日光は避けましょう(室温で自然乾燥)。
毛氈の毛羽立ち・ほつれが気になるときは、毛足を引っ張らずにハサミでカットしてください。毛足を引っ張ってしまうとそこからまたほつれてしまい、見栄えが悪くなってしまいます。
汚れが気になったり、古くなったら新調しよう
真新しい気持ちで行事を楽しめる!
掃除機で日頃のお手入れをしてこまめに汚れを落としていても、どうしても汚れがついてしまったり古くなってしまいます。そんなときは、思い切って新調することをおすすめします。
毛氈は、ひなまつり、神前式、結納などおめでたい席で使用する機会も多いので、古くなった毛氈よりも新しい毛氈の方が真新しい気持ちで伝統行事を執り行うことができます。
色味が鮮やかでなめらかな見た目ですからより一層華やかに行事を彩り、程よいクッション性で使い心地も抜群です。
毛氈の日頃のお手入れは掃除機がけ、汚れやシミがついたときはキレイな布でトントンと叩くように落とします。収納するときは、折り畳まずに丸めて保管するとシワ・折り目がつきにくいのでおすすめです。長期間収納する場合は、除湿剤や防虫剤などとセットにしておくとカビ・虫食いを防げます。
毛氈の汚れが目立ってきたり古くなってきたときは、思い切って新調したほうが見た目も美しく真新しい気持ちでお使いいただけます。