音の反響を抑えて濁りの無い音に!ウレタン吸音材で防音対策
壁や天井に貼ることで音の反響を調節するウレタン吸音材。梱包材や芯材として知られるウレタン素材ですが、ウレタンにはクッション性の他にも様々な機能があります。ここでは、スタジオなどの音響調節やカーステレオのデットニング材など音に関する用途に使われているウレタンについてご紹介します。
ウレタン吸音材の仕組み
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- ウレタンが音を分散
- ウレタン自体が音を吸収するのではなく、ウレタンの気泡に音が入り込み、中でいろいろな方向に跳ね返ることで音のエネルギーを分散させ、音の反響や漏れを少なくします。どんなウレタンでも同じ効果があるというわけではなく、中の気泡がつながりあった「連続気泡」タイプがもっとも吸音率が良いとされています。
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- ウレタンの気泡形状には他にも種類が
- 他にもウレタンの気泡の形状には「独立気泡」という形状があり、気泡同士がつながらず、独立して存在するため、音が表面で跳ね返ってしまうので吸音率が低く、音響調整などには不向きです。
気泡形状の違いにはこんな特長が
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連続気泡
連続気泡は中の気泡がつながりあっているため、水分や空気を通しやすい性質があります。そのため、洗剤などの泡立ちがよく、保水力も高いため、洗浄用のスポンジや水耕栽培用のスポンジとして使われています。
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独立気泡
独立気泡は気泡のつながりがないため、水分や空気を通しにくく、気泡の中の空気が抜けにくい性質があります。そのため、パッキン材やタイヤのチューブ、プールで使用する水泳補助用具などに使われます。
吸音材の形状について
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- 用途に合わせて吸音材の形状を決めよう
- 吸音材には、表面が平らなタイプと凹凸を付けたタイプがあり、使用場所や用途に応じて使い分けます。
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表面が平らな吸音材
スピーカーや車のドア内部など、見えないところによく使われています。厚みのある物ですと、壁や床の内部に挟み込んで生活音をやわらげる防音材としても使われます。
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表面に凹凸のある吸音材
スタジオや音響室など、音の響きを抑えたい場所に使われています。表面に凹凸を付けることにより、跳ね返る音のエネルギーを効率よく分散することができます。
表面が平らな吸音材は壁に貼れない?
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- 表面に汚れや傷が付きにくい物を選ぼう
- もちろん、表面が平らな防音材を壁面に貼り付けて使用する事はできます。平らな防音材の中には表面に薄いコーティングをしたものや、不織布を貼り付けた物があり表面の汚れを拭き取りやすく表面の劣化が少ないものがあるので、そういった物を貼り付けるとお手入れが簡単でよいでしょう。
工場や楽器練習室などの音の吸収の場合は吸音材に加え、機械や楽器そのものから出る音以外に振動による振動音を分散することができる制振材を併用すると効果的です。
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